2009 Fiscal Year Annual Research Report
ジャスト・イン・タイム生産を実現するロット生産ラインの運営方法の革新に関する研究
Project/Area Number |
21510151
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小谷 重徳 Tokyo Metropolitan University, 社会科学研究科, 教授 (10404948)
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Keywords | トヨタ生産方式 / ジャスト・イン・タイム生産方式 / ロット生産ライン / スケジューリング / 定時不定量生産方式 / かんばん方式 / 近似解法 |
Research Abstract |
最近、トヨタ生産方式が特に注目を浴び、一部上場の大手を始め導入する企業がたいへん多くなっている。トヨタ生産方式の導入で最も大切なことは、ロット生産ラインの生産ロットを徹底的に小さくすることである。生産ロットが小さいと、発注点方式で仕掛けができ、信号かんばんにより適切な仕掛けタイミングを容易に決定することができる。しかし、新たな問題が発生している。発注点にならないと生産すべき部品が分からないので、明日以降の段取り替えが計画できないことである。この問題を解決するためにトヨタ自動車では、予め決めた仕掛け計画に從って生産する「定時不定量生産方式」という方法も採用しているが、ほとんど知られていない。この定時不定量生産方式を調査してみると、いろいろな課題があることが分かった。そこで、トヨタ自動車で使用されているこの方式を抜本的に見直し、少ない在庫で運営ができ、理論的に優れた方法を開発することが研究の基本課題である。 定時不定量生産方式では当初の仕掛け計画が適正でないと、多くの部品在庫を確保しなければならない。そこで、この部品在庫を出来るだけ少なくする仕掛け計画を求める方法を開発した。この方法で作成した仕掛け計画に基づいたロット生産ラインの稼種特性の解析を試み、開発した方法の有効性やロット生産ラインの基本的な稼働の特性について明らかにした。今後は開発した方法を適切に活用する運用方法の確立やその詳細産解析に取り組み、生産変動との関連についての研究を深める。
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