2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510160
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
大倉 元宏 Seikei University, 理工学部, 教授 (30119341)
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Keywords | 人間生活環境 / リハビリテーション / 交通事故 / 視覚障害 / バリアフリー |
Research Abstract |
以下の3つのテーマについて,並行して研究を進めている。 テーマ1:視覚障害者用道路横断帯の耐久性向上と補修時期に関する調査研究 テーマ2:環状交差点における道路横断支援に関する研究 テーマ3:二次課題法による心理的ストレスの評価 テーマ1に関しては,愛媛県松山市のある交差点の横断歩道に硬度の異なる3種類のウレタン系樹脂突起を使って道路横断帯を敷設し,摩耗経過を継続測定したところ,軟らかいほど摩耗が少ないことを示唆する結果を得た。また,補修時期の目安を求めるため,突起の高さと足裏での検知性の関係を目隠しをした晴眼被験者について調べたところ,高さが2mmになると検知性に低下があることが認められた。 テーマ2に関しては,交通環境の異なる3つの信号制御のない横断歩道(三鷹駅前の環状道路,交通量の多い直線道路,交通量の少ない直線道路)を運定し,視覚障害者や歩行訓練士の参加を得て,安全に横断できるタイミングの判断を求める実験を実施した。環状道路の横断歩道では他の2つに比べてタイミングの判断が困難であった。駅前では路線バスの通行の多いため,暗騒音が高いことと交通の流れの特殊性がその原因として考えられた。 テーマ3に関しては,難易度の異なる3つの歩行ルートを選定し,3人の目隠しをした晴眼者に繰り返し,そのルートを歩行してもらった。その際,同時に二次課題(1秒間隔で押しボタンスイッチを押す)の遂行も求めた。その結果,ルートの難易度に依存した二次課題の成績が得られ,かつ,歩行を繰り返すことに伴って,その成績が向上した。二次課題法によって,視覚情報遮断歩行における心理的ストレスの測定が可能であることを示唆する結果と解することができよう。
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Research Products
(1 results)