2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510176
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
三宅 哲夫 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60239366)
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Keywords | 運転集中度 / 安全運転 / 視線計測 / 注視 / 画像処理 / 状態推定 |
Research Abstract |
安全運転支援システムを構成する3個のサブシステムのうち、車両前方画像処理とドライバ視線計測サブシステムの開発は、前年度でほぼ完了しており、今年度はこれらに若干の改良を加えると共に、運転集中度評価サブシステムの開発を行った。さらに、これらのサブシステムを統合した安全運転支援システムのプロトタイプを完成し、本研究目的を達成した。 課題1;車両前方画像処理道路上の白線を検出し、道路領域を特定した上で注視対象候補を抽出する処理、および、白線の長さから先行車両までの距離を計測する処理奉加えた。これとは別に、ドライビングシミュレータによる車両走行実験に対応するために、シミュレータのディスプレイ上に表示される車両前方画像の処理を実現した。 課題2;ドライバ視線計測前年度に引き続きAAM(Active Appearance Model)を用いた目領域の安定した抽出と、RANSAC(RANdom Sample Consensus)アルゴリズムを用いた、より高精度の黒目抽出を実現した。これにより、リアルタイムで行う視線計測の信頼性が向上した。 課題3;運転集中度評価ドライバの意識状態をa.通常運転、b.漫然運転、c.眠気有りの3状態に分類し、運転中の注視行動パターンを観測系列として、ドライバの意識状態をHMM(Hidden Markov Model)を用いて推定した。HMMの状態遷移確率および観測シンボル出力確率は、予備実験で得た統計データを用いた。ドライビングシミュレータを用いた実験を行い、20秒間隔で意識状態を推定した結果、通常運転の53%、漫然運転の70%、眠気有りの62%を正しく推定した。通常運転状態の32%を漫然運転と推定したが、逆の割合は少なく安全側の見過ぎとなっており、安全運転支援システムの構築に向けた有意義な成果が得られた。 今年度の研究成果として、国内学会で3報の報告を行った。
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