2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510180
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森田 直子 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 教務職員 (90380972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 昇 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30295068)
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Keywords | 放射線・X線・粒子線 / モニタリング |
Research Abstract |
今年度は、既に開発過程にあった小型加速度・温度・心電図を搭載した携帯小型モニタリングセンサー(R-BIT:Radiofrequency Bio Information Tracer)を用いて、センサーの作動、PCへのワイヤレスでのデータ転送がスムーズに行えるようシステム構築を行い、その手順を習得しながらより有用な方法を検討した。このセンサーから得られる生体情報は、心電図、心拍数、心拍変動の周波数解析による交感・副交感神経の挙動、皮膚表面温度、加速度解析による活動指数および姿勢変化であり、連続サンプリング時間は最大25時間である。これらのデータを詳細に解析することにより、センサー装着時における生体情報を容易に得ることが可能となった。また、長時間センサーを胸部に装着する際には取り扱いに注意を払う必要があり、且つ日常生活に負担があってはならない。そのため、より負担を軽減するような装着用シールの改良等も常に試みている。 更に、新たにγ線を探知する放射線モニタリングセンサーを搭載した試作品(R-BITγ)を用いて、既知の放射性物質を用いた試験測定等の性能試験を行った。線量測定データは、単位時間の積算線量(mSv)と線量率(mSv/h)が得られ、装着時にサンプリングされたデータはワイヤレスで携帯電話やPC画面上にリアルタイムでモニタリングされる。放射線健康リスクが想定される原子力発電所をはじめとする放射線関連施設等での作業現場において、個人レベルでの被ばく線量と生体情報モニタリングの集中管理が可能となり、作業者の安全の担保に繋がるものと考えられる。 また、臨床の現場における放射線量モニタリングに関しては、医療用放射線検査を受ける患者のみならず、検査を施す側である臨床医においても業務上の被ばく線量モニタリングをリアルタイムで管理することは放射線健康リスクを考慮する上で有用であると推察された。
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Research Products
(15 results)