2009 Fiscal Year Annual Research Report
検疫における感染症発症者検知のため非接触スクリーニングシステム構築に関する研究
Project/Area Number |
21510181
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
松井 岳巳 Tokyo Metropolitan University, システムデザイン研究科, 教授 (50404934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 哲 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教 (50306502)
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Keywords | 人間工学 / 安全システム |
Research Abstract |
この研究は厚生労働省・那覇検疫所との共同研究として始まり、海外からの入国者の感染の有無を5秒以内で診断するためのシステム開発を目的としていた。昨年度は、試作したシステムを協力病院でインフルエンザの入院患者に対して試験運用する機会を得た。被検者の顔のサーモグラフィの熱画像を自動抽出し、体表面温度の平均値を求め、同時に計測した心拍・呼吸数を併用して、感染症患者と健常者のスクリーニングを行うシステムを実際に試作し、実地調査を行った。システムは体表温測定用のサーモグラフィ、心拍測定用のレーザードップラー血流計、呼吸測定用のマイクロ波レーダーと収録用PCによって構成される。自衛隊中央病院の感染症病棟において、インフルエンザの入院患者を対象として、本システムを実地運用した。その結果、本システムを用いて得られた呼吸数、心拍数、体表面温度より、インフルエンザ患者と健常者を判別する線形判別関数が得られ、約90%の精度で自動判別が可能となった。特筆すべきは、タミフル等の抗インフルエンザ薬を服用し、平熱に戻った患者においても、本システムは高精度に判別可能であった。これは平熱に戻ったあとも、心拍数や呼吸数が正常値を超えていたためである。当初目標に掲げた通り、実用可能なシステムを試作さらには実地運用を行い従来より高い精度でインフルエンザ患者と健常者を判別可能であることを実証した。本システムの実用化の見通しは、極めて高いと考えられる。
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Research Products
(11 results)