2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510204
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
井上 邦夫 神戸大学, 理学研究科, 教授 (40252415)
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Keywords | ゲノム発現 / スプライシング / U1 snRNP / イントロン / スプライス部位 / 熱ストレス |
Research Abstract |
真核生物遺伝子を分断化するイントロン配列は、核内のRNAスプライシングによって除去される。スプライシング初期過程において、U1 snRNPは5'スプライス部位の認識に不可欠である。これに対し、本研究では、(1)U1 snRNPに依存しない新規スプライシング反応の分子メカニズムを明らかにする、(2)U1非依存的にスプライシングされる遺伝子群を探索し、この機構の一般性を検証するとともに、(3)U1非依存的スプライシングの生理的な役割に光を当て、ゲノム情報発現における意義を解明することを目的とする。 これまでに、ヒトF1γ遺伝子の第9イントロンにはU1 snRNPが結合せず、U1 snRNPに依存しないスプライシングが行われていること、またこの機構が、Fox蛋白質による選択的スプライシング制御に必要なことを明らかにしてきた。一方、熱ストレス条件下では、一般に、U1 snRNPの機能阻害によってRNAスプライシングの抑制が起こることが報告されている。これに対し、いくつかのヒートショック遺伝子においては効率よいスプライシングが起こることから、これらの遺伝子ではU1 snRNPに依存しないスプライシングが起こっているのではないかとの作業仮説のもとに解析を進めてきたが、現時点でこの仮説を支持する結果は得られていない。
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