2012 Fiscal Year Annual Research Report
メチル化アルギニンを介した母胎間ケミカルコミュニケーションの解析
Project/Area Number |
21510222
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
加香 孝一郎 筑波大学, 生命環境系, 講師 (60311594)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 純治 筑波大学, 生命環境系, 講師 (30323257)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | メチル化アルギニン / 妊娠高血圧 / 高感度定量分析法 / ケミカルコミュニケーション / 質量分析法 / メチル化 |
Research Abstract |
1. 妊娠高血圧時に上昇するアミンの同定 前年度に、妊娠高血圧症モデルマウス(PAHマウス)を材料にアミノ基特異的な蛍光標識法を用いて、野生型とPAHマウスにおけるアミノ基を有する分子群の量を超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)により比較した結果、病態時に母体血漿並びに胎仔臓器中で約2倍増加している物質を検出した。そこで、本物質を単離・精製しマトリクス支援型レーザー脱離・イオン化時間飛行型質量分析計(MALDI-TOF/MS)にて分子量並びに構造を決定したところ、候補物質としてアミンの一種であることが浮上した。そこで市販の標品と単離物質を比較したところ、UPLCクロマトグラム並びにMALDI-TOF/MSスペクトルが完全に一致したことから、候補物質(=アミンX)であることが判明した。また降圧剤投与したPAHマウスでは、胎児中のアミンXは野生型のレベルまで回復したことから、アミンXは母体の血圧を反映して変動することが明らかになった。(未発表データ)。 2. 細胞内メチル基供与体測定法の確立 アルギニンメチル化反応を含む殆どのメチル化反応には、メチル基供与体としてS-アデノシルメチオニン(SAM)が必須である。SAMは、メチオニンとATPを基質として、メチオニンアデノシル基転移酵素(MAT)により合成されることが知られている。そこで哺乳類のMAT遺伝子の発現を調節することにより、細胞内のSAM量がどのように変化するのかを明らかにする目的で、ヒト由来HEK-293細胞並びにHepG2細胞において、それぞれ特異的にMAT遺伝子をノックダウンし、液体クロマトグラフィーー質量分析システム(LC-MS/MS)を用いて細胞内SAM量を測定したところ、未処理の細胞に比べMAT遺伝子をノックダウンした細胞ではそれぞれ顕著に減少したことから、本測定法の有用性を実証できた(未発表データ)。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|