2009 Fiscal Year Annual Research Report
細胞極生成を制御する多機能タンパク質複合体の構造と機能
Project/Area Number |
21510228
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
川崎 博史 Yokohama City University, 生命ナノシステム科学研究科, 准教授 (70169704)
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Keywords | プロテオミクス / タンパク質 / 複合体 / 細胞極性 / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
細胞の非対称分裂に代表される細胞極性は、様々な生命機能の発現の根幹にある重要な現象である。 本研究では、出芽パターンの決定に関与する多機能タンパク質複合体(KEOPS/EKC複合体あるいはBud32複合体とも呼ばれている)の翻訳後修飾やタンパク質間相互作用の解析によって、出芽酵母の細胞極性の決定、発現に関わるプロテオームの機能ネットワークを明らかにする。本年度は、以下に述べるような成果を得た。 Bud32欠損株と野生型株での翻訳後修飾やタンパク質発現の差異を検討するためにiTRAQによる定量プロテオミクス解析を行った。タンパク質の発現の差異に関しては、リボソーム関連分子が大きく変動していた。個々のタンパク質の翻訳後修飾の解析に関しては、現在解析を進めている。また、リン酸化を簡便に効率良く検出するために、チタニアなどコートしたMALDIプレートも用いてリン酸化ペプチドを選択的に濃縮する方法を検討し、ステンレス板でもリン酸化ペプチドを濃縮できることを明らかにした。 Bud32欠損株で出芽マーカーであるBud8, Bud9の局在をGFP融合タンパク質として発現させ検討した。 Bud32複合体は、Bud9の局在制御に関係していることを明らかにした。 Bud32と相互作用するタンパク質を新たに検出する方法を検討した。GFPによる光増感を利用することを考えているが、より特異的にGFPシグナルを得るためにSplit GFP法を検討した。これは、GFPのN末端断片とC末端断片を別々のタンパク質に融合させ、相互作用があったときにGFP蛍光が検出できる方法である。Bud8とRax2との相互作用検出に応用し、細胞内での相互作用部位を特定できた。この特異的なGFP蛍光の発光を用いて、近傍タンパク質への標識転移を検討したい。
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Research Products
(5 results)