2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510276
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
崎山 政毅 立命館大学, 文学部, 教授 (80252500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 毅彦 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (20218621)
佐々木 祐 立命館大学, 国際関係学部, 講師 (90528960)
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Keywords | ラテンアメリカ / 視覚文化 / イメージ / 先住民族 / アヴァンギャルド / コンフリクト / 暴力 / 伝統 |
Research Abstract |
研究代表者・崎山政毅は、8/11から9/1にかけて、メキシコ合衆国チアパス州サンクリストバル・デ・ラスカサス市およびキンタナ・ロー州との自然州境であるウスマシンタ川の流域に近年建設された、ツォツィル人の開拓村において現地調査をおこなった。そのさい、1994年元旦以来のサパティスタ民族解放軍とりわけマルコス副司令をイコンとする「現代の先住諸民族運動」イメージの商業化と政治的効果、また、それらのイメージと効果が先住民開拓村においてはどのように働いているのかを、マスメディアでのサパティスタの取り扱いの変移との連関で調査・考察した。その他、現在のイメージの「歴史的根源」としてとらえうる、ラテンアメリカ・アヴァンギャルドについての資料をもとに、分析・考察をすすめ、論考として発表した。 研究分担者・原毅彦は、8/16から9/8にかけて、ペルー共和国リマ市およびアマゾン河支流ウカヤリ川流域に位置する先住民都市であるウカヤリ県プカルパ市にて現地調査をおこなった。リマ市においては、国立民族学博物館およびペルー問題研究所(IEP)において、近代ペルー民族学のヴィジュアル・イメージをめぐって、写真を中心とする映像資料を閲覧・調査した。またプカルパ市では、アマゾン開発の「先端地域」となっている同市の景観イメージ変容について、先住民族の生活様式の変遷課程との連関で調査をおこなった。 研究分担者・佐々木祐は、これまでの分析の成果をふまえて先住民族の表象についての口頭発表をおこない、それと併行して博士論文「先住民族集団の『発見』:19-20世紀ニカラグアにおけるエスニシティ編成に関する歴史民族誌」を執筆し、京都大学大学院文学研究科に提出した。
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Research Products
(5 results)