2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510276
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
崎山 政毅 立命館大学, 文学部, 教授 (80252500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 毅彦 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (20218621)
佐々木 祐 立命館大学, 文学部, 講師 (90528960)
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Keywords | ラテンアメリカ / 先住民族 / イメージ / コンフリクト / 写真 / 映像 / 権力 / 暴力 |
Research Abstract |
平成23年度においても、各メンバーが下記のとおりの現地調査を実施した。 (1)研究代表者・崎山:2011年8月17日~9月5日および2012年2月22日~3月5日、メキシコ合衆国メキシコ市特別区、チアパス州サンクリストバル・デ・ラスカサス市 (2)研究分担者:原:2012年3月1日~3月15日、ペルー共和国リマ市およびイキトス市 (3)研究分担者:佐々木:2011年12月30日~2012年1月16日、メキシコ合衆国メキシコ市特別区、チアパス州サンクリストバル・デ・ラスカサス市 各人とも、21世紀においてラテンアメリカの政治的な中心課題となることが確実であり、同時に視覚イメージの政治の主体/客体の区別がもたらす影響を直接に被る先住諸民族を中心とし、かれらのこの間の社会変容(国内外の移動を含む)に関する映像資料を収集した。 その資料の分析をつうじて、 (1)1990年代以降の新自由主義の圧力によって、先住諸民族の都市部への移動・離農・アメリカ合衆国に代表される《北》への移住の傾向がつよまっていること (2)農村部の「風景」が遺伝子組み換え作物の導入によって不可逆的かつ根底的な変容をきたしており、それは同時に、旧来の生活様式の不可逆的かつ根底的な変化を反映した視覚的に確認可能なものとなっていること (3)しかしながら先住諸民族のイメージは、一方で「自然との共生」「伝統的農業」といった土地に束縛されたものがより「単純化」されながら残存し、反グローバリゼーション運動のイメージ上での「根拠」を提供するものとされ、他方で共同体の解体や離農による「貧困」イメージの前景化がみられること を共通の問題として確認した。
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Research Products
(8 results)