2010 Fiscal Year Annual Research Report
宗教的資源の観光的活用と世界遺産指定との関係に関する宗教学的研究
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21520065
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山中 弘 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40201842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 勝彦 長崎国際大学, 大学院・人間社会学部, 教授 (10195357)
松井 圭介 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (60302353)
浅川 泰宏 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (90513200)
森 悟朗 國學院大學, 研究開発推進機構, 助教 (10445463)
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Keywords | カトリック教会 / 巡礼 / 世界遺産 / 観光協会 / ガイドの会 / 天草キリシタン資料館 / 根獅子 / 生月 |
Research Abstract |
長崎の教会群の調査については、長崎県の長崎市、平戸市において調査を実施した。長崎市ではカトリック教会を母体にしたNPO法人長崎巡礼センターを訪れ、現在の巡礼創出の準備状況や問題点などを聞き取りした。巡礼地の拠点となる長崎、外海、五島市、上五島町の各センターの設置によって、カトリック教会と現地の組織とのコミュニケーションが良くなっていることが理解された。平戸市根獅子地区では、世界遺産の構成要素の可能性がある文化景観の整備状況を担当者に聞き取りを行った。さらに、生月のカクレキリシタン聖地のうち、焼山御堂やガスパル様とそれに隣接する住宅および墓地の現状、西彼杵半島の教会および天正遣欧少年使節に関する史跡について聞き取りを行った。なお、これに関連して、鹿島県のカトリック関連施設と遺跡であるザビエル記念聖堂、福昌寺跡の裏手にあるキリシタン墓地、熊本県の正覚寺キリシタン墓碑群、天草の崎津教会、大江天主堂、天草ロザリオ館、天草キリシタン資料館を訪れ、関係者に聞き取りを行った。 吉野・熊野地域については、新宮市の観光協会と、協会に登録している新宮市ガイドの会への聞き取り調査を実施した。さらに、中辺路や雲取峠などの熊野古道の代表的なルートのうち、大雲取越えを実際に歩き、このルートの整備状況について実地検分した。また、この地域の資料を収集と聞き取りために、和歌山県立図書館・和歌山県商工観光労働部観光振興課を訪れた。
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