2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520100
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Research Institution | Aichi Sangyo University |
Principal Investigator |
要 真理子 Aichi Sangyo University, 大学院・造形学研究科, 准教授 (40420426)
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Keywords | モダニズム / イギリス美術 / ヴォーティシズム / ブルームズベリー・グループ / モダンアート / フォーマリズム / 美術批評 / 線と造形 |
Research Abstract |
本研究は、1.英国モダニズム美術において重要な潮流のひとつであるヴォーティシズムとその主導者ウィンダム・ルイスを扱い、彼が美術界で果たした役割をとくに造形的局面から考察すること、2.ルイス周辺の造形運動(ブルームズベリー・グループ)を射程とし、これらの影響関係について同時代の批評や資料に基づいて検討することを目的としている。 平成21年度は、上記二種類の考察のいずれにも重要な1912年の「第二回ポスト印象派展」、1914年の「20世紀美術展」の資料収集およびその解釈を試みつつ、関連する複数の回顧展で調査を行った。具体的には、8月に「Futurism」展(テイト/ロンドン)、「Bloomsbury Designs : The Omega Workshops」展(コートールド/ロンドン)、2月に「Wyndham Lewis」展(ホワン・マルク財団/マドリッド)で調査を実施した。「Wyndham Lewis」展は、海外共同研究者であるポール・エドワーズ教授(バース・スパ大学)が組織し、オープニングで彼は招聘講演を行っている。また、エドワーズ教授の紹介により、Wyndham Lewis Annualの編集長アラン・マントン教授(プリマス大学)と知り合い、貴重なテキストを数点入手することができた。ほかに個別の作品や文献調査に関しては、リーズ大学(カンタン・ベルが購入したブルームズベリーの作品)、サウサンプトン美術館(ルイスの作品3点)、オルセー美術館(フライの油彩画2点)を訪問した。入手した資料・情報は整理し、現在解釈を進めており、その中間報告として、次年度の意匠学会で研究発表を行う。
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