2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520118
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Research Institution | 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所 |
Principal Investigator |
塩谷 純 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 文化形成研究室長 (90311159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 純子 東京芸術大学, 美術学部, 非常勤講師 (40401484)
皿井 舞 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 研究員 (80392546)
吉田 千鶴子 東京芸術大学, 美術学部, 非常勤講師 (30401483)
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Keywords | 大村西崖 |
Research Abstract |
本研究は、明治期において美術批評に健筆をふるい、またその後半生には東洋美術史学の発展に大きく貢献した東京美術学校教授の大村西崖(明治元年~昭和2年)を対象とする。 西崖については、同じく美術批評や東洋美術史に大きな足跡を残しながらもその見解や手法を違えた岡倉天心と対峙する存在と目されているものの、全集等の完備した天心に比べれば、その研究は緒に就いたばかりといえよう。本研究の大きな目標として、大村西崖遺族より東京芸術大学美術学部教育資料編纂室が譲り受けた資料の整理・目録化がある。これは西崖の蔵書・草稿・日記・書簡・写真といった段ボール箱40箱分の一次資料の類で、これを3年かけて整理・目録化し、情報を研究者間で共有できるようにした。その上でこれらの一次資料に基づき、西崖研究の更なる進展を図ることとした。 今年度の研究成果としては、10月18日に研究会を東京文化財研究所にて開催した。また上記資料の目録、および資料中の西崖宛中国語書簡の翻刻、研究会の発表内容を収載した報告書『大村西崖の研究』(A4版 全300頁)を編集・刊行した。同書の構成は以下の通りである。 〔概要〕資料の寄贈と資料研究の経緯/西崖資料研究の淵源/参考 大村西崖略年譜 〔目録篇〕大村西崖資料目録 吉田千鶴子・大西純子監修 〔資料篇〕大村西崖宛 中国語書簡集 村田隆志・尾川明穂編 〔論文篇〕大村西崖と朦朧体 塩谷純/大村西崖著『支那美術史彫塑篇』について-新収の資料から-大西純子
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