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2011 Fiscal Year Annual Research Report

ナショナル・フィルム期の日・米・仏映画におけるスタイルの比較

Research Project

Project/Area Number 21520130
Research Institution東京藝術大学

Principal Investigator

出口 丈人  東京藝術大学, 大学院・映像研究科, 客員教授 (50463956)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 桐山 孝司  東京藝術大学, 大学院・映像研究科, 教授 (10234402)
Keywords日本映画 / アメリカ映画 / フランス映画 / スタイル / 定量分析
Research Abstract

[内容]日本、アメリカ、フランスの各年度興行第一位作品をショットごとに分解し、ショット数、継続時間などを集計し、それをもとに単位時間のショット数、継続時間の分散度などのデータを蓄積した。グラフ化により、3つのタイプを想定できた。持続時間の、1)同じようなショットだけでできている作品、2)短いものと長いものが頻繁に交代する作品、3)同じような長さのものがほとんどを占める中に際だって長いショットが何回か現れるもの。
興行第一位作品は、その国のもっとも多くの観客の気分に合うだけでなく、彼らが理解しやすかった作品という意味を持つ。人々が、その語り方に対し抵抗なく、基本的な内容を受け止められた作品である。ということは、多くの観客の思考や感情の流れと近いものを反映した語り方を外在化させていると言える。選挙の"民意"やスターの人気投票のようにマスの嗜好を映し出す鏡である。
次に、前年度に取り上げた黒澤明、H・ホークスについて、作品数を増やして、同様にデータを集め、興行第一位作品から導き出したデータと対比し、特性を数理的に表現した。
最後に、数理的に表されたデータ上の特性を鑑賞時の印象に還元する試みを進め、データの条件から特別なショットを選び、各国映画の特性を比較した。
[意義・重要性]映画の作品内容の映画内的研究は、長らく題材、テーマ、物語などの解釈に向けられてきた。芸術作品を考察する上で、主観は切り離すことができない。しかし一般に研究に主観は障害となるので、主観を従来とは違う形で生かす研究設計をする必要がある。さらに、それぞれの映画は、物語の筋、舞台、出演者などすべて違うものであるが、研究とは一般に多数の対象を視野に入れるものであり、主観に惑わされない多数対象化の方法を探求する必要があるにも関わらず、とくに映画固有の形式と構造に基づいた内容の研究は十分ではなかった。本研究はその解決の端緒となる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] ナショナル・フィルム期の映画のスタイル-方法論と意味2012

    • Author(s)
      出口丈人・桐山孝司
    • Journal Title

      映像メディア学2号

      Volume: 2 Pages: 19-33

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-06-26  

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