2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポーランドの前衛美術-両大戦間期から現代に至る芸術の担う役割について
Project/Area Number |
21520149
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
加須屋 明子 京都市立芸術大学, 美術学部, 准教授 (10231721)
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Keywords | 現代美術 / ポーランド / 前衛 / 東欧 |
Research Abstract |
ワルシャワやウッチにおける前衛美術の状況について調査し、スツシェミンスキ、コブロら構成主義者について研究を進めた。両大戦間期の前衛作家たちは国際的な繋がりを密にし、互いに情報交換を行っている。こうした旧東欧諸国の文化状況の特質にも注目し、またポーランドからリトアニアにかけて調査を行い、かつて文化的交流が緊密であった場所の歴史的背景についても考察を行った。ウッチ国立美術館館長、ブンケル・シュトゥーキ現代美術ギャラリーの館長にも協力を依頼し、資料を収集した。ウッチ国立美術館には優れた近現代美術のコレクションがあり、また資料も豊富であることから、これを参照しつつ、新たに建設されるウッチ国立美術館現代部門のコレクションや展覧会企画の動向についても引き続き調査を行った。ブンケル・シュトゥーキ現代美術ギャラリーでは、以前申請者の勤務していた国立国際美術館との交流展を開催した実績もあり、以後も相互の交流が続いているため、今後の交流展実現の可能性についても引き続き候補作家を挙げつつ検討した。 国内では、東京外国語大学ポーランド文化研究室並びに神奈川県立近代美術館等の施設において資料の閲覧ならびに意見交換を行った。北京で開催された国際美学会と京都で開かれた比較文明学会にてポーランド現代美術に関する発表を行い、意見交換を実施した。
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Research Products
(2 results)