2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520151
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中川 真 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40135637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 悦子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 病院講師 (60369684)
増田 聡 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (50325304)
諏訪 晃一 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (50440962)
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Keywords | 芸術・文化政策 / アートマネジメント / コミュニティ / 文化復興 |
Research Abstract |
前年度に引き続いて、研究会を開催し、さらに実践的研究としてコミュニティの現場におけるイベントを企画するなど、臨床的なアプローチを推進した。研究の実施計画に沿って遂行され、結果的には計画以上の研究成果があがった。その具体的な活動を以下に列挙する。第1は大阪市立大学医学部附属病院での療養環境改善活動と連動したプログラムであり、本年度は、2011年2月28日~3月11日に「あなたの"いのち"を支える手」というタイトルの映像作品を病院1階の広い公共空間に展示した。これは作家、森口ゆたか氏との協働によるもので、本作は4月29目から徳島県立近代美術館においても展示されることとなった。病院の表舞台には出てこない薬剤師などの「手」にフォーカスをあてた作品である。第2は大阪市中央区の船場地区における街の再生プロジェクト(タウンマネジメント)とアート活動との協働可能性の研究の一環として、第3回「まちのコモンズ」を開催した。2010年11月1~5日に連日開催され、空洞化しがちな都市中心部にアートを投入することによって、地域住民や働いている人々に、地域の様々な文化的資源を再発見、再認識してもらおうとした。外部から落下傘でおりるようにアーティストを招聘するのではなく、この地域内にあるアート的資源を可視化する試みである。第3はインドネシアのジョグジャカルタ市において、2006年の震災復興支援の継続プログラムとして、第2回「創造音楽祭」を2010年8月1日に開催した。これは、小学生や障害児の潜在的な能力を音楽やダンスを通して開花させるものであり、硬直化したカリキュラムへの批判でもある。その他、アートによる社会へのアクセス可能性を検討する、「アート&アクセス」というシンポジウムを開催した。以上のような極めて実践色の強い研究を重ねることによって、アートを通した社会的弱者やマイノリティの社会参加の可能性についての検証を行い、こういった領域の活動には個人への賦活作用と、コミュニティの再生作用のあることが確認された。
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Research Products
(30 results)
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[Presentation] Networking the Asian Urban Studies2010
Author(s)
Shin NAKAGAWA
Organizer
The 1st International Roundtable Meeting : Towards the Century of Cities, International Symposium "Urban Regeneration through Cultural Creativity and Social Inclusion"
Place of Presentation
Osaka International Center, Osaka, Japan
Year and Date
2010-12-16
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