2012 Fiscal Year Annual Research Report
現代ピアノおよび歴史的ピアノにおける操作性の定量評価と設計
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21520157
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Research Institution | Kunitachi College of Music |
Principal Investigator |
森 太郎 国立音楽大学, 音楽学部, 准教授 (40335782)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ピアノ / アクション / 動特性 |
Research Abstract |
ピアノアクション部品の測定アルゴリズムの改良を行った。民生用高速度カメラを動体追尾に用いる方法によって,従来の方法(高速度カメラで鍵盤を撮影して追尾する方法,およびフォトセンサの前をハンマーシャンクが横切る時間を測定する方法)と同程度の精度で,かつ高速で観測が行えるよう,アルゴリズムの改良を行った。これにより,リアルタイムで観測結果が精度良くえられるようになった。 次に動力学計算機シミュレーションの実際のアクションへの応用を実現した。アクションの形とモーメントを変更したときの動特性への影響を計算した。昨年度までの研究でアクションの動作が定量的に予想可能になった。本年度はこれを応用し,実際のアクションの部品の形状やモーメントを変更し,鍵盤でのタッチの変化とハンマーの最終速度への影響を得た。さらに,それらの影響が前述のアルゴリズムで測定した実測値とよく合致することを確認した。 さらに歴史的アクションへの適用を実現した。現存している歴史的アクションの動特性の実測値と,計算機シミュレーションの結果を比較した。さらに,主にヨーロッパの博物館で図面だけ残っていて実物が現存しないアクションの動特性も計算可能になった。 応用として,現代アップライトピアノの鍵のモーメントを大きくしてタッチを調整し,さらに部品の形状を回転間接の回転半径を変更することにより,JISなどの規格から逸脱することなく自由に動特性を変更できる方法を考案し,実験と計算機シミュレーションによって評価・考察した。この結果は論文「アップライト・ピアノアクションの改良のための数値シミュレーション」として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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