2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本の文化政策における創作活動振興のあり方に関する研究―1980年代の検証から
Project/Area Number |
21520167
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Research Institution | Showa University of Music |
Principal Investigator |
石田 麻子 Showa University of Music, オペラ研究所, 准教授 (50367398)
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Keywords | 芸術・文化政策 / オペラ創作 / 舞台芸術作品委嘱 |
Research Abstract |
研究代表者はこれまでに、『日本のオペラ作品』ほかの著書・論文において、日本のオペラ作品創作の成果について考察してきたが、大規模な舞台芸術作品であるオペラを創作上演する際に、上演活動を支えるオペラ団体と上演の場としての劇場・ホールとの連携が不可欠であり、これに加えて、初演以降再度上演し、レパートリーとして定着するまでの手法開発とその制度設計が必要であるとの認識のもと、研究を進めている。研究開始年度の平成21年度は、上演会場の整備の状況、それを背景として多くのオペラ作品が創作された1980年代とそれに至るまでの日本における創作活動状況の整理を重点課題とした。 [課題1]「日本の舞台芸術政策における創作活動の位置づけ」を考察するために、1980年代を中心とした舞台芸術政策の一般的な動向についてまとめるため、主として資料調査を行った。さらに、舞台芸術政策におけるオペラ創作活動の位置づけの整理を行った。これらにより、本課題の論点を整理し、創作活動の位置づけを検討した。 [課題2]「創作活動と上演環境の整備の連動を検証」するために、1970年代までのオペラ創作活動の主体を整理した。それらを踏まえて、1980年代の日本におけるオペラ創作活動の詳細に関する整理・データ化に着手、初演106作品の上演情報確認を開始した。オペラ作品の委嘱主体としてのホール、オペラ団体ほかの役割を検証した。さらにこれらに加えて、委嘱作品の初演における諸条件の実態に関する問題点の整理を開始している。 開始年度であるため、基本的な資料収集と調査、データ入力などの作業を中心に進めた。
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