2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520182
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
キャンベル ロバート 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50210844)
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Keywords | 日本文学 / 日本美術 / 幕末 / 維新期 / 肖像 / 古典文学 / 視覚芸術 / 漢文学 |
Research Abstract |
本研究では、天保期(1830-44)に始まって幕末時代前半にいたるまでに文学と視覚芸術がいかなる相互関係の中で進展し、文化領域を築き上げたかを具体的に検証し、評価することを目的とした。とくに幕末から明治10年代にいたる同時代の人物を描いた肖像画と、それらに対する知識人・政治運動家たちの思考と利用状況に焦点を絞って調査を行った。次の項目に沿って積み上げてきた研究を充実させ、俯瞰できる形で整理し、分析をした。 (1)肖像と漢詩文から時代を捉える 肖像画における模倣と同時代性 肖像画に寄せる誌文と和歌の実態の位置づけ (2)獄中志士と肖像 吉田松陰著『照顔録』と第二次幕長戦争 肖像画詩賛の修錬 江戸護送と松陰遺影-自賛の制作および転写 (3)「美人図」に寄せる賛詩賛文 渡辺崋山《芸妓図》賛文にみる被写体の実存への言及と時局論 画題詩としての「美人図」詩収集と分析 幕末から明治維新期肖像写真と漢詩とのジャンル交流 肖像写真の裏書き調査
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Research Products
(1 results)