2010 Fiscal Year Annual Research Report
唐物から見た日本文化史の総合的研究―上代から近世まで―
Project/Area Number |
21520184
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
河添 房江 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80187616)
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Keywords | 国文学 / 歴史学 / 美術史 / 唐物 / 文化史 |
Research Abstract |
本年度も昨年度に引き続き唐物関係の基本図書・基本文献を、歴史学や美術史を中心にできるだけ揃えた。 また5月にトルコ・オランダに赴き、トルコではシルクロード経由の唐物、特に陶磁器・ガラス・織物を中心に調査し、オランダではシーボルトハウスなど日蘭貿易に関わる調査をした。8月には奈良の平城京で上代の唐物についての調査をした。11月には奈良国立博物館で、昨年度に続いて正倉院宝物についての調査をした。12月には京都で平安時代の唐物に関わる調査をした。2月には東洋陶磁美術館と大和文華館で、中国・朝鮮陶磁器について調査をした。いずれの調査旅行でも現地でしか入手できない図録等を収集した。 11月以降は、唐物研究が専門の皆川雅樹氏と研究討議を重ね、来年度刊行予定の唐物についての編著の企画を立てて、専門の研究者に依頼した。また院生の協力を得て、対外関係史や唐物についての関連論文やや作品の用例の収集に努めた。 さらに、それらを受けて研究代表者は、研究成果の一部を4月に春日大社で開催された遣唐使船シンポジウムや物語研究会の7月例会で報告した。また論文として、「遣唐使と唐物への憧憬」「王朝の服飾と舶載された錦」「梅枝巻の文化的権威と対外関係」「平安文学と異国意識」などを発表した。
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Research Products
(7 results)