2012 Fiscal Year Annual Research Report
唐物から見た日本文化史の総合的研究―上代から近世まで―
Project/Area Number |
21520184
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
河添 房江 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80187616)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 国文学 / 歴史学 / 美術史 / 唐物 / 文化史 |
Research Abstract |
本年度も、室町時代と江戸時代を中心に唐物に関する基本図書や基本文献を、歴史学や美術史をふくめて収集した。9月には中国の西安に調査旅行をし、西安博物院や陜西歴史博物院、華清宮ほか旧跡を巡り、唐物に関係する図録なども収集した。また2月には、大阪市立の住まいのミュージアムを訪れ、その中に再現された江戸時代の唐物屋を調査することができた。その他、東京国立博物館をはじめ、各地の博物館・美術館の唐物に関する展示を訪れ、研究の推進に必要な図録等を収集した。 その一方、研究代表者は、6月には全国大学国語国文学会夏季大会で「唐物をめぐる文化史―『源氏物語』の和漢の位相―」、10月には王権研究会の例会で「平安文学における王権と唐物」というタイトルで報告し、研究成果の一部を発信することができた。さらに報告の成果を雑誌『文学・語学』や『東京学芸大学紀要 人文社会科学系I』に収載することができた。 12月には、近世の舶来文化研究の第一人者である岩崎均史氏を招聘して、「ABCD(あべせで)の魅惑ー近世における舶来文化の影響ー」と題して公開講演会を開催し、近世の唐物屋や舶来文化についての見識を深めた。 さらに2月末には、四年間の研究成果をまとめた報告書を刊行した。その報告書に掲載した古典文学や古記録における唐物のデータとその分析は、古典文学が『萬葉集』『日本霊異記』『紫式部日記』『浜松中納言物語』『夜の寝覚』『狭衣物語』『今昔物語集』『今鏡』『平家物語』『とはずがたり』『徒然草』『増鏡』『曽我物語』『太平記』『御伽草子』、古記録が『北山殿行幸記』『鹿苑院西国下向記』『室町殿行幸記』『信長公記』『天正記』『徳川実紀』などである。また総論として、上代から近世までの唐物の推移についての通史的な考察も収載した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)