2009 Fiscal Year Annual Research Report
昭和文学の結節点としての福永武彦―古事記からヌーヴォロマンまで
Project/Area Number |
21520201
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
近藤 圭一 Seitoku University, 人文学部, 講師 (60306454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 兼士 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (00191304)
岩津 航 金沢大学, 歴史言語文化学系, 講師 (60507359)
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Keywords | 福永武彦 / 近代文学 / 戦後文学 / フランス文学 / ボードレール / ロートレアモン / 比較文学 / 比較芸術 |
Research Abstract |
本研究は、交付申請書の通り、各自の研究と公開の研究発表会、福永の知人の聞き取り調査という柱で研究活動を展開するものです。5月に大阪で第1回目の打ち合わせ会を行い、研究代表者・研究分担者・連携研究者4名で上記を確認し、併せて研究資料を整備し、成果を年1度『年報』として公開することが決定されました。 公開発表会については、世田谷文学館の後援を得て、同館館長の菅野昭正東京大学名誉教授と清水徹明治学院大学名誉教授をお招きし、研究分担者山田と共に「福永文学の新しい可能性-20世紀文学を振り返る-」なるシンポジウムを12月12日に同館にて開催しました。両先生とも福永本人と大変に親しかった間柄で、研究上有意義な催しであったと思われます。これについては、研究代表者近藤が『週刊読書人』に簡単な報告を行いましたが、全体の記録は後述の『年報』に掲載しました。また、この機会に研究分担者岩津と連携研究者西岡も発表を行いましたが、これも『年報』に収録しました。 聞き取り調査については、近藤が福永最後の主治医といえる小井土昭二医師を取材し、『年報』にその一部と解説を掲載しました。資料整備については、福永が戦前言及したフランス映画のうち8本を岩津が蒐集しました。 各自の研究については別掲の通りですが、このうち山田の図書については直接福永とは関聯はないものの、福永に多大の影響を与えたフランス近代詩の研究ということでここに掲載しました。 以上の研究成果は、山田の編輯の下で年次報告書として『年報・福永武彦の世界』にまとめ、3月に発行しました。図書館や文学館、研究機関や研究者に配布する予定です。また、連携研究者西岡は、外部の技術者に委託してホームページを作成し、更新を担当しています。 なお上記の他、8月と2月に東京で打ち合わせ会を行い、様々の事項について直接相談しました。次年度も今年度同様の活動を展開する予定です。
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