2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520227
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
久保木 秀夫 鶴見大学, 文学部, 准教授 (50311163)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 散佚写本 / 中古中世和歌 / 中古仮名散文 / 古典籍 / 古筆切 / 禁裏文庫 / 冷泉家 |
Research Abstract |
本年度は、静嘉堂文庫・東海大学附属図書館桃園文庫・金沢市立玉川図書館・富山市立図書館山田孝雄文庫・西尾市岩瀬文庫・京都文化博物館・天理大学附属天理図書館・湯木美術館などに赴き、中古中世和歌文学及び中古仮名散文に関する古典籍・古筆切・古筆手鑑、及び書籍目録といった関連資料類の調査・撮影を実施した。その結果、中古中世散佚歌集に関する新出断簡(模写を含む)や、中古和歌説話に関する未紹介とおぼしき伝本、関東大震災で焼失したと思われていた古典籍の焼失以前の転写本といった、散佚写本に関する重要資料を多数見出すことができた。またかつて紹介されたきり、存在を忘れられていた、古今集や伊勢物語、土左日記などの重要伝本の再発掘・再評価にも努めた。うち桃園文庫現蔵の土左日記・伝冷泉為相筆本(の転写本)については、翻刻作業を開始している。 以上の成果に基づきながら、本年度は、『伊勢物語』国立歴史民俗博物館本(いわゆる大島本)の長大・難解な奥書を解読し、その資料的価値を明らかにする論文を執筆した。また継続的に行っている禁裏文庫本・冷泉家本研究の一環として、『三十六人歌合』の定家真筆本(散佚)を極めて忠実に模写した宮内庁書陵部御所本に関する論文も発表した。 ほか、かつて2008年度に作成・配布した『散佚歌集切集成 増訂第一版』をさらに増補改訂した『散佚歌集切集成 増訂第二版』を作成し、研究成果報告用HP(http://ccs.tsurumi-u.ac.jp/kuboki_lab/top.htm)からそのPDFファイルを無償ダウンロードできるようにした。 さらに、国文学研究資料館HPで公開している「古筆切所収情報データベース」の追加データも作成した。平成25年度中にはデータ更新できるよう、調整を進める所存である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)