2011 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカにおける大衆向けロマンスの出版事情とその影響に関する文化論的研究
Project/Area Number |
21520246
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
尾崎 俊介 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30242887)
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Keywords | 米文学 / 大衆文学 |
Research Abstract |
本年度に関しては、平成21年度か3ヵ年に亘って行ってきた本研究の総まとめとし、アメリカにおける大衆向けロマンス小説の出版史についての研究書の執筆を行なった。 その結果、序章「恋は本屋さんで売っている?アメリカ大衆向けロマンス小説とは何か」、第1章「ロマンス小説の起源」、第2章「働く娘にロマンスを:アメリカン・ロマンスとローラ・ジーン・リビー」、第3章「道化師の誕生:ハーレクイン・ロマンスの世界」、第4章「恋はイギリスからやってくる?ミルズ&ブーン社の誕生」、第5章「20世紀初頭の砂漠捕囚ロマンス」、第6章「ロマンス戦争の行方:ハーレクイン対シルエット」、第7章「ハーレクイン対フェミニズム:大衆向けロマンス批評の迷走」、第8章「恥ずかしい読書:大衆向けロマンス小説受容史」、第9章「ヴァンパイア・ロマンスの夜明け21世紀のロマンス小説の形」、終章「大衆向けロマンスは永久に」など、各章の執筆を概ね終了することが出来た。しかし、本書の完成にはなお1、2章分の追加執筆が必要であること、及び、各章のつながりになお一層の推敲が必要であることもあり、研究書執筆を当初の予定通りの期間内に完了することが出来なかった。 過去において行なった学会発表や論文発表での感触から、本研究に対する学会での関心と評価は決して低いものではないと自負する溌けに、今後、速やかに執筆を完了し、研究書の出版を行なうことで、当初の目標を達成したいと考えている。 なお、研究書の執筆に関わり、調査不足・資料不足の状況が生じた場合、カリフォルニア大学ロサンゼルス校での資料探索を行うことも視野に入れていたが、勤務校でのスケジュールの関係上、断念せざるを得なかったため、新たな必要資料の購入によって当初の予定に替えた。
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