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2011 Fiscal Year Annual Research Report

カッセル国民文庫の書誌的研究

Research Project

Project/Area Number 21520259
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

田村 道美  香川大学, 教育学部, 教授 (40036083)

Keywordsアメリカ版カッセル国民文庫 / O. M. Dumhan / W. L. Mershon / Vol.(巻数)の単位 / the Cassell Publishing Company / アメリカ版第1期の海賊版
Research Abstract

「カッセル国民文庫について」(2002年)と「アメリカ版カッセル国民文庫について」(2003年)発表時点で不明だった以下の4点について解明することができた。
1.カッセル国民文庫はイギリスでは第1期~第4期まで刊行されたが、アメリカでは第2期刊行時期に作品が刊行されなかったのは、当時のニューヨーク支店長O.M.Dunhamがロンドン本社から独立して新会社the Cassell Publishing Companyを設立したためと判明した。
2.アメリカ版には作品番号の前にVol.IとかVol,IIがついている。この巻数の単位は50点であると考えていたが、イギリス版で1年間に刊行された52点を単位としていると解明できた。なお、アメリカ版はイギリス版より約1ケ月遅れで刊行を開始したため、巻数は翌年に跨がっている。たとえば、Vol.I,No47~52の4作品は1887年の1月に刊行されている。
3.アメリカ版の紙装本には表紙上部右に刊行年月日が印刷されているが、クロス装本にはなぜかそれが印刷されていない。また、紙装本・クロス装本のどちらにも扉には発行年が記されていない。したがって、クロス装本の発行年を知ることはできない。入手等で確認できたアメリカ版第1期紙装本の刊行年月日と当時の暦を照合してみると、毎週土曜日に刊行されたことがわかった。それを基に、全作品の刊行年月日を付した刊行目録を作成し、クロス装本の刊行年月日特定の利便を図った。
4.アメリカ版第1期と装丁が酷似しているが、出版社名がCassell & Companyでなく、the Cassell Publishing Companyとなっているカッセル国民文庫を発見した。この文庫はDunhamが破産後の1893年に会社を引き継いだW.L.Mershonが第1期の表紙を張り替えて刊行した一種の海賊版であり、表紙の出版年は1886-90年となっているが、実際には1893-97年に刊行されたものであることを明らかにした。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] カッセル国民文庫の書誌的研究(3)-カッセル国民文庫第3期・第4期-2012

    • Author(s)
      田村道美
    • Journal Title

      『香川大学教育学部研究報告』第I部

      Volume: 137 Pages: 87-96

  • [Journal Article] カッセル国民文庫の書誌的研究(2)-カッセル国民文庫第2期-2011

    • Author(s)
      田村道美
    • Journal Title

      『香川大学教育学部研究報告』第I部

      Volume: 136 Pages: 15-34

URL: 

Published: 2013-06-26  

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