2009 Fiscal Year Annual Research Report
『キリストの生涯の黙想』が15世紀の大衆思想に与えた影響について
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21520298
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
田口 まゆみ Osaka Sangyo University, 人間環境学部, 教授 (30216832)
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Keywords | 15世紀精神史 / 中世キリスト教 / キリストの生涯の黙想 / 認知 / 脳神経科学 / 国際情報交換 / イギリス:フランス:アメリカ:他 / 中世英文学 |
Research Abstract |
(A)『イエス・キリストの尊い生涯の鏡』の認知論による論考:脳神経科学的認知理論の先端研究に関する国際学会に参加・発表した。茂木健一郎をはじめ世界各国の主要研究者による研究に触れ、最新の研究情報を仕入れることができたので、黙想という信仰形態を脳科学的理論に基づき分析する研究に新しい視点をいくつか加えることができた。その成果は一部22年度の国際学会(New Chaucer Society 2010 Congress, Siena)で発表する。これは、その後プロシーディングが刊行される予定である。また、昨年度発表した関連論文1本が学会プロシーディングに受理された。もう一編、関連論文が国際的学術雑誌の第一審査を通過し、二次審査のための準備を進めている。(B)Love『鏡』と15世紀英訳聖書:『鏡』に挿入された聖書英訳を分析。22年度国際学会(Medieval Translator 2010, Padova)に発表が受理された。(口頭発表)(C)『イエス・キリストの尊い生涯の鏡』の翻訳:続行中。(D)『キリストの生涯の黙想』の英語訳Pepys版の編集、刊行:本テキストについての研究が『キリストの生涯の黙想』に特化した特別国際学会(Mapping Late Medieval Lives of Christ, Belfast)で受理された(口頭発表)また校訂テキストの出版についてMiddle English Textsシリーズから内諾を得、準備を開始した。
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