2009 Fiscal Year Annual Research Report
文化学的転回のトポスとしての「日本の家」研究―西洋と日本を結ぶ建築家の言説
Project/Area Number |
21520335
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
WALTER Ruprechter Tokyo Metropolitan University, 人文科学研究科, 教授 (50254123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒子 康弘 首都大学東京, 人文科学研究科, 助教 (50305398)
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Keywords | ベルナルド・ルドフスキー / ブルーノ・タウト / アドルフ・ロース / 文化学 / 堀口捨己 |
Research Abstract |
ベルナルド・ルドフスキーとブルーノ・タウトの思考に日本の文化がいかなる影響を及ぼしたかを明らかにするために、彼らの著作の精査とメモや日記の調査を行った。 彼らは集中的に日本研究に取り組むために、実際に日本に住み、日本文化(特に日本の家)を調査し、日本についての観察の成果を書物にまとめたが、多くのメモや日記は未公刊のまま残されている。それらの詳細な分析を行う手始めとして、研究代表者は、ブルーノ・タウトの日本滞在期間中の未出版日記を調査するために、ベルリンブルーノ・タウト文書資料館で作業を行った。 初年度は、建築と文化に関する彼ら自身の見解(特にブルーノ・タウトの見解)が、日本の経験に本質的な影響を受けていることを詳らかにすることができた。ただ、両者の見解の比較対照については、今後の研究の課題として残されることとなった。本格的な比較のために、ベルナルド・ルドフスキーの未公刊のメモや日記も調査しなければならない。 もうひとつの研究の重点である、日本と西洋の実際の建築における文化相互作用については、研究代表者が、2009年11月に葉山で行われたワークショップで、具体的な建築を例にとって研究を遂行する一環として、堀口捨己の岡田邸分析を試みた。
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