2009 Fiscal Year Annual Research Report
中国バレエ史研究:革命バレエの成立と終焉およびその継承まで
Project/Area Number |
21520371
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
星野 幸代 Nagoya University, 国際言語文化研究科, 准教授 (00303587)
|
Keywords | 中国文学 / 舞踊史 / バレエ / 身体 / メディア |
Research Abstract |
研究成果 一、上海バレエ・リュスの活動:1936-45年の活動については、資料収集によりほぼ全貌を把握した。 (22年9月の投稿を予定) 意義・重要性:昨今国内外で深まりつつある戦時上海の文化研究においてもまだ手つかずであった、1940年人代の国際的上海におけるバレエ受容の状況を明らかにする。 二、中華人民共和国建国から文化大革命後にかけてのバレエ状況:上演品目および日中のバレエ人交流状況は『人民日報』1949年以降のデータベースにより整理中である。 意義・重要性:近年、文化大革命期の文学、演劇などを見直す気風の高まる中国研究の一翼を担う。 三、北京舞踊学院の用いたバレエ・メソードを踏まえ革命バレエの振付を分析し、それによってステップ(足の技術)とマイム(意味を伝える上半身の動作)の特徴を考察:『紅色娘子軍』『白毛女』について1970年代の映像資料、写真資料、振付表を入手済みであり、現在分析中である。 意義・重要性:革命バレエを身体プロパガンダとして意味付ける。次に、それを今日国際化した中国バレエにつながる意義を探る。さらに、集団的記憶を表現する現代台湾バレエと比較する。 四、日本側『白毛女』と『紅色娘子軍』、当事者・松山バレエ団関係者のインタビュー記事、手記、新聞雑誌記事を元に分析中である。 意義・重要性:日中バレエを、当時の政治状況を踏まえ、比較文化的に考察する意義がある。 変更点(1)上海バレエ・リュスについて予想以上の資料が見つかったため、予定よりも時間を割いた。 (2)平成21年度の22年3月15日シンポジウム「越境する身体文化:欧米およびアジアの視点から」にて成果を発表予定であったが、主催者の都合により延期となった。22年10月に発表予定。
|
Research Products
(2 results)