2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520374
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
遊佐 徹 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (60240157)
|
Keywords | 近代文化史 / 自己と他者 / 自画像 / 眠れる獅子 / 東亜病夫 / 少年中国 / 三等国 |
Research Abstract |
2011年度に実施した研究課題「近代中国の自画像」に関する研究活動によって得られた知見、業績等は以下のようにまとめることができる。 1、国内資料調査-東京大学東洋文化研究所、東京大学総合図書館、関西大学付属図書館等において清朝末期に刊行された雑誌、新聞資料の調査をおこない、近代中国における中国の自己イメージ、特に「眠れる獅子」に関する資料および、明治日本における中国イメージに関する資料を収集した。後者においては、特に図像資料の調査にも力を入れた。 2、海外資料調査-中国国家図書館、北京大学図書館において、おもに清末小説資料について調査した。 3、収集資料の読解-1、2の資料収集活動によって得られた資料を大学院の授業で精読し、研究の教育への還元をはかった。特に、近代中国人の日記資料、自伝資料の精読を通じて本研究課題の研究意義についての周知、確認に努めた。 4、研究成果-以上の資料調査、資料収集をベースに図像に示された自己と他者のイメージの問題を扱った「「やまとひめ」と近代中国」(2011年7月刊行)および近代中国における代表的自称、他称である「睡獅(眠れる獅子)」の創生に関しての新見解を提示した「「獅子」か「龍」か-近代中国の自画像と「睡獅(眠れる獅子)」」(2012年3月刊行)を著わした。
|