2010 Fiscal Year Annual Research Report
文久年間日本、言語・文化交流の総合的研究・・・翻訳語彙の概念史研究を中心として
Project/Area Number |
21520388
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
上垣外 憲一 大手前大学, 総合文化学部, 教授 (50120332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲賀 繁美 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (40203195)
塚原 東吾 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (80266353)
劉 建輝 国際日本文化研究センター, 研究部, 准教授 (00321620)
川尻 文彦 帝塚山学院大学, 人間科学部, 准教授 (20299001)
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Keywords | 文久年間 / 化学用語翻訳 / 宣教師翻訳事業 / 蕃書調書 / 千歳丸 / 富士登山 / 日本美術品の輸出 / 英和辞典、英華辞典 |
Research Abstract |
本年度の調査としては、塚原東吾によるオランダにおける1860年代軍事科学関係の史料調査(8月実施)と、上垣外による、対馬、ポサドニック号関連遺跡地、資料調査が主なものである。1860年代の日本は英語研究は進みつつあったとはいえ、オランダ語文献による近代科学の導入がいまだ主流であり、科学史に関わるオランダの所蔵文献の調査は、本研究においても重要事項である。また、対馬、ポサドニック号事件については、現地の文献に精通する永留久恵氏からの聞き取りが最も重要な調査内容であった。 また、北京大学英文学科において、上垣外が、日本に於けるオランダ語学習から英語研究に転換していく日本の政府、知識人の状況について、科研費研究の中で得られた新しい知見によって講演を行った。題名その他は次ページを参照のこと。 最終年度の報告書作成に向けて、海外の研究者(北京大学・孫建軍助教授)の参加を受け、国際日本文化研究センターにおいて2011年1月23日、24日の両日研究発表会を開催した。 主な発表者と題目は以下の通りであり、その内容は、2012年度に発行予定の報告書に反映されるはずである。 稲賀繁美 文久2年ロンドン万国博覧会とラザフォード・オールコック 上垣外憲一 森山栄之助・ラナルド・マクドナルドの周辺から: 孫建軍 文久年間を中心とする日中をまたぐ宣教師の文化活動 なお、都合により研究会に参加できなかった神戸大学塚原東吾教授からは、原稿ファイルとPPTファイルを受領している。研究発表題目は「文久の科学(化学)…川本幸民と西洋軍事科学」である。
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