2011 Fiscal Year Annual Research Report
「数詞句単独投射仮説」に基づく日・中・英語名詞句構造の理論的・実証的研究
Project/Area Number |
21520394
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
鈴木 猛 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00187741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 富男 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (80360329)
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Keywords | 生成文法 / 名詞句 / 数詞 / 助数詞 / 類別詞 / 付加 |
Research Abstract |
本研究は、生成文法の枠組みに立脚し、「3人」、「5冊」等の数詞表現の統語的特性に着目する。主な先行研究では、数詞は「学生」「本」等を補部として取り、複合的な「数詞句」を投射するという(いわば全体で1人前の複合投射:[数詞句[名詞句学生(補部)]が3人]・・・)。これに対し本研究は、日本語の数詞句は、名詞句を補部に取らず、独立して生起する(数詞句単独で1人前)と主張する。さらに数詞句は名詞句等関連投射に付加(adjunction)が可能でありその結果、3人の学生が・・・/学生3人が・・・/学生が3人・・・/学生の3人が・・・/3人のその学生が・・・等の表現(構造)が可能になると予測され、実際、それらすべてが具現化している。 昨年度のCLS発表論文の内容を受け、廣瀬がそれを発展させ国内の論文集に発表するとともに、同CLS論文が名詞句投射内の場合と並行的に動詞句投射内の特徴を扱う分析が可能なことを示唆していることを受け、対応する特徴である動詞句のもたらすアスペクトと深く関係する結果構文の特性について鈴木が研究を発展させ、研究成果をWCCFL(北米でLSA,NELS,CSLと並ぶメジャーなど伝統ある言語学の国際学会)で発表した。
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