2013 Fiscal Year Annual Research Report
構文意味解析技術に応用可能な統語論・意味論インタフェースの研究
Project/Area Number |
21520398
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
近藤 真 静岡大学, 情報学研究科, 教授 (30225627)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 言語学 / 計算機科学 / 構文意味解析 |
Research Abstract |
本年度は形態素再解析手法を開発し、そのプロトタイプとなる形態素解析モジュールを実装した。本研究において開発中の構文意味解析器は、形態素解析結果に基づいて各自立語に対応する概念フレームを取得し、そのつど疑念フレーム間の係り受けの可否を判断しながら意味表現候補を生成し、複数の意味表現候補の中から最適な意味表現を選択する。そのため、形態素解析に失敗すると誤った意味表現を生成してしまったり、意味表現自体が生成されないという事態に陥ってしまう。この問題を解決するために、形態素解析に失敗した場合に文脈情報を利用して再解析を行う手法について検討し、そのプロトタイプモジュールを実装した。 本研究の構文意味解析器を組み込んだ日本語教育用対話訓練システムでは、学習者がシステムを相手にロールプレイを行い、ホテル検索・予約といったタスクを達成する。システムは学習者がタスク達成のために発話すべき内容を、シチュエーション知識と呼ばれる意味表現として保持している。そこで、このシチュエーション知識を疑似的な文脈と見なし、誤った形態素を含む学習者入力文から、シチュエーション知識を参照しながら正しい形態素を得る手法を開発した。具体的には、初回の形態素解析結果からシチュエーション知識に存在する概念と同一、もしくは上位・下位関係にある形態素(正解形態素)と、それ以外の文字列(失敗文字列)を抽出する。さらに、正解形態素と失敗文字列の語順から、失敗文字列の位置で発話されるであろう概念(正解候補概念)の集合をシチュエーション知識を参照して取り出す。失敗文字列と各正解候補概念との間で始端・終端フリーの文字列マッチングを行うことにより、失敗文字列において発話が意図されていた形態素を推定する。この手法を用いたプロトタイプモジュールを実装し、少数のテストセットにおいては設計意図通りの結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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