2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520412
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
船山 仲他 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10199416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 篤志 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (10249443)
玉井 健 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (20259641)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 同時通訳 / 発話理解 / 概念的複合体 |
Research Abstract |
同時通訳資料の作成としては、平成24年度にNHK-BS1で放送されたグローバルディベートWISDOMの中の「高齢化する世界」および「アメリカよ どこへ行く」における討論部分の同時通訳(英語→日本語およびその逆方向)の二音声を分けて再生できるようにすると共に、その音声記録を文字化し、両言語並行記述資料を完成させた。これらは、予定稿なしで行われた同時通訳の記録として当研究終了後の研究にも活用されると考えられる。 同時通訳の起点発話(原発言)と目標発話(訳出)を比較することにより同時通訳者の特徴的な処理を抽出し、その処理方法を分析するとともに、通訳者による起点発話の理解を明示化ようとした。分析に当たっては、英日両言語間における言語表現の対応上の特徴だけではなく、訳出のタイミングも秒単位で考察し、時間的ずれと訳出の内容の相関にも留意した。この側面は、通訳者の推論が含まれると考えられるかどうかの判断にとって重要な要因となる。 理論的考察は以下のようにまとめられる:研究課題である概念的複合体に関連する考察を深めながら、新たな同時通訳資料に見られる現象を分析し、従来の考察結果を拡充発展させた。通訳するための思考を明らかにする材料として、通訳者が起点発話の概念的把握をどのような概念的複合体を使って行っているかについての知見を得た。その一つは、事象構造における、英語から日本語、あるいは日本語から英語への組み替えパターンの存在である。今後、通訳するための思考の研究においてこの知見が大きな役割を果たすと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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