2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520433
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
加納 満 Nagaoka University of Technology, 工学部, 准教授 (80251859)
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Keywords | スリランカ手話 / 類別詞 / 対称性 / 優位性 / 視点 |
Research Abstract |
1)データベースの整備 本年度は現行データベースの整備を行った。データベースは語タイプ、音節数、品詞、語彙分野、手型、手の動き、調動位置という記述項目に基づいて設計されている。より詳細な分析を行うために手型を構成する選択指と関節素性、また類別詞の手型3タイプ(whole entity, handling, limb/body part)と運動4タイプ(active, extension, contact, existential)を新たな記述項目として加えた。 2)データ収集 類別詞の手型3タイプと運動4タイプのデータが得られるように刺激データを用意、スリランカで現地調査を実施、データ収集を行った。 3)分析 a.アメリカ手話など(McDonald, 1982 ; Engberg-Pedersen, 1993)で項構造と動詞意味論に基づいて類別詞分析が行われているが、スリランカ手話でも個体類別詞と自動詞、操作類別詞と他動詞、それぞれについて対応関係が確認された。個体類別詞は移動・位置表現に、操作類別詞は対象操作表現に用いられる。 b.手話者が取る視点と類別詞使用との関係について分析したものにPerniss(2007)がある。視点は登場人物視点と観察者視点とがある。スリランカ手話においても典型的に、登場人物視点の場合に操作類別詞が、観察者視点の場合に個体類別詞が使用される。語りにおいて先に観察者視点で要素を談話に導入した後、登場人物視点で詳細に事態描写がなされる。
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