2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520434
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
柳沢 民雄 Nagoya University, 国際言語文化研究科, 教授 (80220185)
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Keywords | アブハズ語 / 記述文法 / カフカース諸語 |
Research Abstract |
本研究の目的は、アブハズ語話者より得られたデータを基にして、アブハズ語文法の包括的な記述を行うことである。本年度は以下の三分野に亘って今日まで蓄積したデータと本年度新たに収集したデータを用いてアブハズ語文法の記述を行った。 (1)音韻論の分野:データベースにある1200語の動詞とアブハズ語話者より新たに得た200語の動詞の複合体のアクセントタイプと母音シュアーの出現の条件を調べ、これを記述した。この過程で、今まで不明であった一部のシュアーの出現が動詞のPreverbと関係していることが明らかになった。 (2)形熊論の分野:アブハズ語の形態論の記述の中心は動詞複合体である。これまで蓄積したデータと新たに得られたデータを用いて、動詞複合体の終止形におけるクラス・人称接辞のスロット充填の形態を記述した。この際、preverbの意味をできる限り詳細に調査するとともに、動詞語根の確定の基準を否定マーカーによる語幹分割から抽出できることが明らかになった。 (3)統語論の分野:今まで分析したアブハズ語の神話・民話テキストと新たに得られたフォークロア・テキストを用いて、プラーグ学派によるFSP (Functional Sentence Perspective)の観点から語順、冠詞と不定接尾辞の選択、および独立代名詞の出現をテーマ・レーマとの関連で調べた。これらとテーマ・レーマとは密接に関連していることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)