2012 Fiscal Year Annual Research Report
フィンランド語及びバルト海周辺諸言語の項構造の分析に基づく機能主義的モデルの構築
Project/Area Number |
21520435
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐久間 淳一 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60260585)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | フィンランド語 / 言語学 / 統語論 / 項構造 / 逆使役 |
Research Abstract |
本研究は、バルト海周辺諸言語の動詞項構造を記述し、項の増減を伴う統語現象に着目して、動詞項構造の統語的な実現過程を考察することにより、機能主義的な立場から動詞項構造の統語的な実現過程に関する一般的な説明モデルを提案することを目的にしている。本年度は本研究の最終年度に当たるため、研究成果の取りまとめを行うとともに、下記のような活動を行った。 (1)11月には、研究代表者と、研究協力者の櫻井映子・東京外国語大学非常勤講師、および入江浩司・金沢大学人間社会環境研究科准教授の3名で、日本言語学会第145大会におけるワークショップ『北ヨーロッパおよびバルト海周辺地域の諸言語における逆使役について』を企画し、フィンランド語、リトアニア語、アイスランド語の逆使役構文を例に、項の減少をもたらす統語的な過程である逆使役、再帰および受動の相互の関係について、研究成果を発表した。(2)4月には、ドイツ・フライブルク大学で開催された第11回国際北欧語一般言語学会で、斜格要素の昇格について、Objecthood of Elative Arguments of the Finnish Languageと題する研究発表を行った。(3)11月と3月には、富山大学から呉人惠、愛知教育大学から北野浩章、大阪大学から米田信子、香川大学から品川大輔、フンボルト大学から森本雪子、JICAから阿部優子の各氏を招き、動詞項構造に関する研究会を開催した。(4)2月には、フンボルト大学、ベルリン自由大学において、バルト海周辺諸言語の動詞項構造に関する資料収集と研究打ち合わせを行った。(5)3月には、上記ワークショップと関連して、フィンランド語の逆使役構文に関する研究成果を'Reflexive Verbs and Anti-causativity in the Finnish Language’と題した論文にまとめた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)