2010 Fiscal Year Annual Research Report
遅延聴覚フィードバックにおける個人差をもちいた発話の脳内処理の解明
Project/Area Number |
21520464
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Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
能田 由紀子 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 株式会社国際電気通信基礎技術研究所・メディア情報科学研究所, 研究員 (60374104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 信夫 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, メディア情報科学研究所, 研究員 (40181630)
一ノ瀬 裕 九州産業大学, 情報科学部, 教授 (20352106)
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Keywords | 遅延聴覚フィードバック / 発話生成・聴取 / 脳活動計測 / f MRI |
Research Abstract |
自己の発話を遅らせて話者に聞かせる遅延聴覚フィードバック(Delayed Auditory feedback, DAF)を与えると、流暢な発話が阻害されることが報告されている。一方で、DAFの影響をほとんど受けない話者がいることも知られている。このような行動の差がなぜ生じるのかを明らかにするために、本研究ではDAFの影響の受けやすさの異なる話者を被験者としてDAF条件下での発話時の脳活動計測を行い、影響の異なる話者間での活動領域の違いから、DAF条件下での行動の差の原因となる脳内での発話生成および聴取の処理の違いを明らかにすることを目的としている。 22年度は遅延聴覚フィードバック(DAF)条件と通常のフィードバック条件下で音読をおこなう際の脳活動をfMRIを用いて計測した。fMRI実験に先立って、適した被験者を得るために行動実験でスクリーニングを行い、影響の受けやすさを各条件下での音読速度で定量化し、DAFの影響を比較的受けやすい被験者と受けにくい被験者を選出した。 DAF条件と通常のフィードバック条件下での発話時の脳活動を計測し、各被験者の音読速度との関係を調べた結果、DAFの影響を受けにくい被験者ではDAF条件下での発話時に、DAFの影響を受けやすい被験者よりも、運動前野や島皮質前部の活動が高くなっていることを明らかにした。運動前野や島皮質前部は発話運動のプログラミングや制御に関わる領域であることから、DAFの影響を受けにくい話者は、DAF条件時の発話運動のプログラミングや制御に関与する領域の活動が高いことで、DAFの影響を受けにくくなっていることが示唆された。
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Research Products
(5 results)