2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520481
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
常盤 智子 白百合女子大学, 文学部, 准教授 (60361557)
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Keywords | 日本語史 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、幕末から明治前半期(明治20年以前をめやすに)における英学会話書関連資料の基礎調査を行った。本年度における研究実績の概要は以下のとおりである。 第一に、調査の基礎となる書誌情報の収集の整備を行った。昨年度、一部が入手できなかった古書籍(『明治前期書目集成』)に関して、複写などの作業で必要箇所の情報を補った。 第二に、国内出張を2回行い、調査を行った。第1回目は、2010年8月に京都大学附属図書館と同志社大学今出川図書館において、貴重書の閲覧・複写データの収集を行った。第二回目は、2011年3月に静岡県立図書館葵文庫を訪問した。同様に、貴重書の閲覧・複写データなどの収集を行う機会を得た。 これらの調査では、明治前期の英学会話書に加え、すでに先行研究のあるChouquet、Bartels、Bellengerなどと共通の本文をもつ複数の会話書(英語の母語話者にとっての外国語学習書を日本語に転用して、翻訳したもの)の収集に加え、従来の研究では、例文の出典が不明な会話書の収集も行った。これらのうち、底本がないと考えられる会話書(英文が先行して存在するのではなく、日本語文が先行していると思われる会話書)の特徴についても考察する機会を得た。 対象資料は多岐にわたり、その数も多いため、今後さらに資料内部の調査、資料の位置づけの考察に加え、引き続き書目の調査を行っていく必要がある。
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Research Products
(1 results)