2009 Fiscal Year Annual Research Report
言語計算機構の不完全性修復システムとしてのインターフェースレベル研究
Project/Area Number |
21520498
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金子 義明 Tohoku University, 大学院・文学研究科, 教授 (80161181)
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Keywords | 言語学 / 生成文法 / 極小主義 / 言語計算機構 / 不完全性 |
Research Abstract |
本研究は生成文法ミニマリスト・プログラムを理論的基盤として、インターフェースレベルの操作を言語計算機構C_<HL>の不完全性を修復する機能の観点から考察し、インターフェースレベルの判読可能条件の実証的解明に寄与し、言語機能FLの最適性の性質およびその度合いの解明に寄与することを目標とする。平成21年度は、研究基盤整備年度として、理論的基礎研究、資料・文献の収集・整備に努めた。具体的成果としては、英語において現在時制の文が未来時に言及する「現在形未来表現現象」を説明する現在形未来表現規則が、LFインターフェースにおける言語機能の不完全性を修復する機能をもつこと、さらに、現在形未来表現規則が適用可能な環境に生起した非状態述語を含む文にとって、現在形未来規則は的確な解釈を認可される最後の手段として機能することを明らかにした。この成果は金子(2010)として発表した。さらに、金子(2009)において、TPの外部に、遂行分析における遂行節に相当する遂行句PfmPの存在が提案されたのを基盤として、PfmP内に随意的に生起する法演算子と条件節の共起関係、未来条件節におけるwillの生起・不生起現象、PfmP内要素としてのbecause節、等々のトピックを採り上げ、von Fintel and Iatridou(2001, 2003)、Haegeman(2003)、Iatridou(1991)等の先行研究を踏まえながら、PfmPの統語特性について考察した。この成果は、神田外大主催のワークショップ「統語と談話のインターフェース」おける講演として発表した。
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Research Products
(2 results)