2012 Fiscal Year Annual Research Report
16-20世紀日記・書簡資料の英語史研究への貢献―更なる展開
Project/Area Number |
21520512
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
中村 不二夫 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (20149496)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 英語史 / 近代英語 / 日記・書簡 / 文法変化 / 形態変化 / 助動詞 |
Research Abstract |
「研究計画調書」及び平成24年度「研究の目的」「研究実施計画」に則り、①1つの国内学会と2つの国際会議で口頭発表を行った。近代英語協会第29回大会では、129冊の日記・書簡資料の網羅的調査とOxford English Dictionary on CD-ROM等の分析結果に基づき、don’t, can’t等の現在形の縮約形とdidn’t, couldn’t等の過去形の確立時期には100年~150年の開きがあったという新事実の発見を披露し、その理由に迫った。第17回国際英語史会議では、前半部分で、43,699例を根拠に、否定辞縮約形の確立期は1850年より少し前の時期であると規定し、後半部分で、構造上否定辞縮約形が確立していることが大前提となる付加疑問文の確立期もほぼ同時期であると特定した。匿名査読者から“Excellent!”、聴衆から“fantastic presentation!”, “Brilliant! Congratulations!”, “very impressive”, “interesting and monumental work”等の賛辞をいただいた。発表後、数人から、著書として出版することを勧められた。第45回ヨーロッパ言語学会では、縮約形の確立が縮約形を伴う構文とどのような関係にあるかについて、can't help Verb-ingとその同義構文を取り上げ、その発達過程を論じた。かくも整然とした発表を経験したことはないという趣旨の賛辞を得た。ここでも、著書にするよう勧められた。本研究課題が英語史の新事実の発見や修正に多大な貢献ができることを強く確信した。②2010年9月に脱稿していた著書(分担執筆)が、出版の日の目を見ることとなった。③春と秋の学会シーズンには、近代英語協会第29回大会、日本英文学会第84回大会等に出席し、最新の学説の吸収に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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