2010 Fiscal Year Annual Research Report
大学の特色を活かした留学生のための包括的キャリア教育支援システムの構築
Project/Area Number |
21520521
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末松 和子 東北大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (20374887)
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Keywords | 留学生教育 / 就職支援 / キャリア支援 / 日本語教育 / 国際教育 |
Research Abstract |
本研究の目標は留学生のキャリア・就職活支援において、実績のある内外の主要大学のプログラムを調査し、(1)語学教育、(2)知誠・スキルなどの職業教育、(3)キャリア教育・カウンセリング、の3つのパラダイムを用いて分析、留学生に特化した包括的なプログラムを開発する際に参考となる指標と就職支援プログラムの評価モデルの構築を試みることである。本年度は、限られた人的・物的・経済的資源をうまく活用し、上記のうち、特に日本語教育に重点をおいた就職支援を展開してきた中堅地方大学を対象に調査を実施した。この調査対象校は、他にも、地方自治体、地域の企業連合と連携を取りながら、留学生や企業へのニーズ調査を実施、調査結果を支援に反映させるなどの先進的な取り組みを行っている。大学以外にも、留学生の就職支援に取り組む企業、NPOとも情報交換を行った。これらの調査から得られた知見とこれまでの調査結果をまとめ、学術誌『留学生教育』にて、報告した。この報告、「留学生に特化した就職支援:大学が果たすべき役割りと包括的支援の基本事項」では、1.留学生の就職活動の現状と課題を先行研究をもとに整理・検証し、2.留学生受入数の多い国内の大学の就職支援の実態に迫り、3.留学生教育を担う大学が、教育・支援の一環として行う包括的な就職支援のあり方を議論し、4.留学生に特化した就職支援体制の整備・構築にあたり、大学が留意・検討すべき基本事項を、適用例とともに提示した。この基本事項は、本研究の主な目的である留学生の就職支援プログラムを評価する際の指標を肉付けしたものである。つまり、本研究の目的であろた「指標づくり」はある程度、完成し、最終年度のモデル・プログラムケースの礎を作ることが出来た。
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