2009 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地域における「愛国教育」が日本語教育に与えている影響についての研究
| Project/Area Number |
21520548
|
|---|
| Research Institution | Kyorin University |
|---|
Principal Investigator |
本田 弘之 Kyorin University, 外国語学部, 教授 (70286433)
|
|---|
| Keywords | 教育学 / 日本語教育 / 社会言語学(言語政策) / 国際研究者交流 / マレーシア:中国 |
|---|
| Research Abstract |
21年度は、現地調査を3回にわたって実施した。マレーシア(8月)、中国東北部(9月)、日本国内(11月)、中国南部(3月)である。いずれも現地の日本語教育関係者へのインタビューを中心におこない、ほぼ当初の計画どおりのデータを得ることができた。なかでも中国東北部と日本国内の調査で得た中国の文化大革命当時およびその直後の日本語教育の実態に関する証言は、いままで調査きれたことがなく、現在の日本語教育事情と日本語教育史研究をつなぐという点で大きな意義を持つ。また、中国で組織的に日本語教育がはじめられたころの状況とその学習者がどのような心情のもとに日本語を学んでいたかという証言は、本研究のテーマである「愛国教育」と日本語教育の関係を検証するために重要な資料となる。
上記で得られたデータは、文字化し、その一部を使用して1本の論文、および2本のレポートにまとめた。レポートのうち1本は、大学の紀要(『杏林大学日本語教育研究』)に発表した。残りの2本についても、単行本形式の論文集に収録されることが決定しており、今年度(平成21年度)中に刊行きれるはずであったが、出版社の都合により本報告書の執筆時点(平成22年4月末)で未刊であるため、次年度報告する。
|
