2009 Fiscal Year Annual Research Report
言語意識・多言語活動のための教材、カリキュラム及び教員研修プログラムの構築
Project/Area Number |
21520575
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
吉村 雅仁 Nara University of Education, 大学院・教育学研究科, 教授 (20201064)
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Keywords | 言語意識 / 多言語活動 / 教材開発 / 職員研修 / 小学校 |
Research Abstract |
小学校における日本語教育と外国語教育との架橋となり得る言語意識・多言語活動を提案するため、その教材、カリキュラムの開発及び職員研修プログラムの構築が本研究の目的である。本年度はその初年度にあたり、昨年度第3回博報「ことばと教育」研究助成によって開発したDVD教材を実際に使用し、その短期的な成果と改善点を整理するとともに、同研究助成で作成したウェブサイトの英語版を追加し広報のため稼働させた。加えて国内において、この研究プロジェクトを開始していることをいくつかの学会において発表することにより、広報に努めた。以下それぞれの成果について簡単に述べる。 まずDVD教材の使用とその成果に関しては、当初の予定通り奈良県内小学校1校の協力を得ながら、タイ語(当該学級にタイを背景とする児童が在籍)活動を7回、続いて中国語や韓国語を加えた多言語活動を実施した。児童の言語に関する意識や能力の測定の結果、概ね期待通りの成果が見られた。この取り組みは2010年7月にドイツで行われる言語意識学会で発表することになっている。 ウェブサイトの英語版は既に稼働させ、DVD教材もボックスジャケットを英語化し、海外への広報を行う準備が整った。英語ジャケットのDVD教材は既にフランスアルザスの教育大学院(IUFM)に配布し、教員志望の学生が自由に閲覧できるよう使用許可も出している。 また、国内での広報に関しては、日本国際理解教育第19回研究大会、第17回日本グローバル教育学会(招待シンポジスト)における発表の中で本研究について触れた。研究初年度であるため、実践の成果等の発表は次年度以降ということになるが、言語意識活動、多言語活動の意義に関しては理解を得られたと思われる。
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Research Products
(3 results)