2009 Fiscal Year Annual Research Report
英語の母語習得と第二言語習得におけるリズムパターン生成モデル
Project/Area Number |
21520639
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
須藤 路子 Juntendo University, スポーツ健康科学部, 教授 (60226587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 和彦 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (90029679)
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Keywords | 第二言語習得 / 音声言語 / 生成 / リズムパターン / 英語 / 米国滯在経験 / TOEIC / interstress interval |
Research Abstract |
今年度の研究の目的は、1) 英語の第二言語習得において、米国滞在経験の有無がリズム生成パターンに与える影響を検討すること、2) TOEICにより測定される英語能力とリズムパターン生成との関係を検討することであった。 日本人英語学習者と米語母語話者のリズムパターン生成を持続時間制御の観点から観測するため、生成実験を実施した。実験文の分析対象としているinterstress interval(ISI)は、ISI内でストレスのない音節が2単語以上にまたがる文と同一単語内の文とで構成されていた(ISI 1)。ISI 1の音節数は変化するが、ISI 1に続くISI(ISI 2)の音節数は一定であり、2音節であった。各文につき2つのISIの持続時間を測定し、ISI 2を単位としたISI 1の持続時間((ISI 1)/(ISI 2))を計測し、各被験者の発話速度の規格化(normalization)を行った。 実験被験者は、日本人学習者2グループと米語母語話者1グループ、計3グループであった。具体的には、、日本人学習者として、米国滞在経験のある学習者(RTN)と滞在経験のない学習者(JPN)の2グループを用意した。被験者グループRTNに関し、臨界期と言われている思春期(12、13歳頃)よりも前に米国滞在を開始した被験者を用意した。 日本人被験者の公式TOEICテストのスコアにより、英語能力を測定した。総合点においても、リスニングセクション・リーディングセクションにおいても、RTNがJPNよりもスコアが高く、有意差が観測された(p<0.01)。音節数が変化しないISI 2を単位とした音節数の変化するISI 1の持続時間は、3つの被験者グループ間で異なっていることが観測された。また、ISIが同一単語内にある場合と2単語以上にまたがる場合では、変化率が被験者グループで異なっていることが観察された。
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Research Products
(3 results)