2011 Fiscal Year Annual Research Report
韓国の小学生向けの英語放送番組の分析および日本の小学校英語活動への示唆
Project/Area Number |
21520641
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Research Institution | Tokyo Future University |
Principal Investigator |
カレイラ松崎 順子 東京未来大学, 東京未来大学, 講師 (40454186)
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Keywords | 小学校 / 英語教育 / 韓国 / EBSe / 教育番組 |
Research Abstract |
韓国では小学校への英語導入以降、早期英語教育が過熱化し、特に、都市と地方において英語の学力格差が顕著にみられるようになった。また、韓国は収入の違いが教育機会の不平等を招くといういわゆる教育格差が大きな社会問題となっている。これらの問題を解決するための手段として注目されたのがInformation and Communication Technology(ICT)を使った学習教材であり、韓国政府は韓国教育放送公社(Korean Educational Broadcasting System)の発展に力を注ぎ、2007年に英語の教育番組を専門に放送するEBS English(EBSe)を開始した。EBSeに関して調査を行った結果、EBSeは児童に自律的に英語学習をさせるのに効果的であるが、EBSeを使用している教員は少なく、EBSeを使用しない理由として英語の授業時間が少ないためにEBSeを使った活動に時間が割けないこと、また、放映されている番組を授業でどのように活用するべきかわからないなどの意見が挙げられていた。さらに、EBSeの番組のうち学校の授業で使用するために制作されたSchool English Learning(SEL)の小学生対象の番組の分析を行った結果、SELに関しては提示されている学年や学期通りに教師が使用できないなどの問題はあるが、SELの番組の中には、文法指導や内容重視の指導法を取り入れた番組など日本が参考にできる良質な番組があることが明らかになった。さらに、内容重視の指導法を取り入れた番組ではかなり難しい語彙も使われているが同じ語彙を何度も繰り返すことにより理解させるなど特に、学年が低い番組であればあるほど児童に英語を理解させるための工夫が行われていた。
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