2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520647
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
名部井 敏代 関西大学, 外国語学部, 准教授 (20368187)
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Keywords | L2 learner perception / L2 classroom instruction / Learner-initiated focus on form |
Research Abstract |
本研究は、英語学習者の「学び」を彼らが参加する英語授業と関連させて分析し、授業内で観察される指導法と学習者の学びの質について理解を深めることを目的に行っている。学習者の内面で「学び」が実現されているかどうか、またそれがどのように実現されているのかの調査では、学習者の視点にたったデータ収集が重要と考え、これまで研究対象の授業に参加する学習者から、授業直後に反構造質問紙(アップテイクチャート)によるアンケートおよび学期終了後にインタビューを実施して、データを収集した。また、研究対象の授業も録画・録音で記録した。 平成24年度は、これまでに収集したデータをそれぞれ文字に書き起し、授業でのやりとりと学習者の学びを多角的・総合的に分析し、発表することを計画していた。第1段階の研究として、大学生学習者(約80名)の反構造質問紙アンケートから得たデータを授業内の活動(e.g.,本文音読や暗唱、サマリー発表)と関連して分析した。その結果、授業中の学習者の「学び」の報告は、言語活動の形態の差異より学習者本人の問題意識や関心に関係することがわかった。授業中の活動の形態だけでなく教師によるフィードバックの所在も関係する複雑なものであることがわかった。インタラクション仮説(Long,1996)に基づいた第二言語習得研究では、教室における教師の発話(input)が学習者の言語学習の重要なきっかけになると見なす。教師によるフィードバックが、学習者の「学び」の報告と関連することは、この仮説を支持する一例になるといえる。
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Research Products
(1 results)