2009 Fiscal Year Annual Research Report
高専生の英語発信能力向上を目指した英語専門用語データベースの構築に関する研究
Project/Area Number |
21520651
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
奥山 慶洋 茨城工業高等専門学校, 人文科学科, 講師 (90369934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 真康 茨城工業高等専門学校, 電気電子システム工学科, 教授 (50413737)
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Keywords | ESP / 英語学習 / 工学 / 語彙習得 / 専門用語 / 高等専門学校 / ニーズ分析 |
Research Abstract |
本研究は、高専の学生たちに身につけさせたい英語専門用語データベースの構築とその成果に基づいた語彙リストの提供が主たる目的であり、本年度は以下の2点について検証を行った。第一に、学生及び教員がどのような英語教育を期待しているかを知るためにニーズ分析を行い、その成果を口頭発表および論文としてまとめた。ニーズ分析の結果、学生・教員とも専門的な英語教育の必要性を感じているということ、教員は将来高専生には海外で活躍できる人材になってほしいと考えている一方で学生があまり海外へ興味・関心が向いていないということ、文法・語彙の重要性は学年が上がるにつれてその意識が高まってくるということが明らかとなった。第二に、ESP教育先進校の視察である。学術交流協定校であるフランス・ルーアン応用科学大学(以下ルーアン)および近隣の工業高校の視察を通して、高専生にどのように専門英語の教育を進めていくかということを考えるための情報収集を行った。ルーアンでは、卒業時までにTOEICで785点という高得点を取得することを義務付けているため、ほぼ全ての授業を英語で行っている。また、海外からの留学生には、その準備教育を十分に行っているため、授業についていけないという問題は起きていないようである。ESPについては、その担当者がオリジナルの教科書を作成し、それに基づいて授業を行っている。一方、近隣の工業高校の視察で明らかとなったのは、日本の大学入試センター試験に相当するバカロレア試験対策を意図したものであることもあり、日本の英語教育との類似点(母語を用いた訳読式の授業)が多く見られたということである。次年度以降の研究に有益な情報を得ることができた。
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