2011 Fiscal Year Annual Research Report
第二次世界大戦後の「満洲引揚げ」とその歴史意識についての実証研究
Project/Area Number |
21520667
|
Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
阿部 安成 滋賀大学, 経済学部, 教授 (10272775)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江竜 美子 滋賀大学, 経済学部, 助手 (50242970)
|
Keywords | 日本史 / 戦後 / 満州 / 引揚げ / 歴史意識 |
Research Abstract |
平成23年度には、滋賀大学経済経営研究所が所蔵する「満洲引揚げ資料」の公開を進め、その活用を促進するために、(1)資料調査、(2)資料整理、(3)研究会でのディスカッション、をおこなった。 (1)資料調査昨年度に引き続き、国立国会図書館で「満洲引揚げ」にかかわる資料の調査をおこなった。この作業は、滋賀大学経済経営研究所所蔵「満洲引揚げ資料」を歴史化する作業であり、同資料を「満洲引揚げ」をめぐる時代情況のなかに位置づけることでもある。また、東京と神奈川の公立図書館で、「満洲引揚げ」の体験記や回想録などの所蔵情況についても調査をおこなった。この作業は、「満洲引揚げ」という歴史上の出来事が、その記録をとおしてどのように追体験され、それによる歴史意識がつくられてゆくのか、その環境を調査するものである。 (2)資料整理昨年度に引き続き、「満洲引揚げ資料」の詳細目録を作成するとともに、あらたに寄贈された「満洲」と「満洲引揚げ」にかかわる図書・資料の目録作成をおこなった。これらの作業は、滋賀大学経済経営研究所を「満洲引揚げ」にかかわる歴史資料の調査・研究の1つの拠点とするものである。 (3)研究会でのディスカッション植民地史研究者や植民地関係資料所蔵機関のアーキヴィストとともに研究会を開催し、植民地関係資料の保存と公開と活用をめぐるディスカッションをおこなった。
|