2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520671
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高橋 昌明 神戸大学, 人文学研究科, 名誉教授 (30106760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 泰弘 甲南大学, 文学部, 教授 (30289011)
高橋 一樹 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (80300680)
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Keywords | 荘園制 / 大田荘 / 安摩荘 / 惣領制 / 常陸佐竹氏 / 治承・寿永内乱 |
Research Abstract |
1.前年度に引き続き、治承・寿永内乱期の政治過程・戦争過程について史実の確定を行い、内乱期の軍事行動や年貢対捍などがまきおこした荘園制への社会的影響などについての展望をえようとした。 2.荘園現地調査の第2弾として、8月27~29日に研究代表者・分担研究者・研究協力者全員で、高野山領備後国大田荘(広島県世羅郡世羅町)を訪れ、3日間かけて全荘をめぐり、文献史料とつきあわせながら、立地条件、規模、荘園の境界などについて、具体的な知職をえた。 3.国立歴史民俗博物館において、11月21・22日両日にわたって研究会を行った。初日午後、高橋一樹から「惣領制の展開にみる荘園制の変容」の報告があり、従来の「惣領制」概念(武士団結合と在地領主制と荘園制を架橋する概念としての)を批判的に検討した。ついで2日目午前中、近年の荘園制論について、佐藤の立場からの批判的なコメントがあった。同日午後からは高橋・佐藤の両名が、常陸佐竹氏関係遺跡の見学に向かい、その本拠とされる地域、とくに金砂城(茨城県常陸太田市)を中心に踏査を行った。 4.本年2月15日、高橋が研究協力者とともに、安芸国安摩荘(広島県呉市)を踏査し、海と島と本州沿岸部を荘域とする特異な荘園の具体的な様相を把握した。
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Research Products
(4 results)