2009 Fiscal Year Annual Research Report
第2次大戦直後・大阪在住朝鮮人の生活状況に関する歴史的研究
Project/Area Number |
21520697
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
藤永 壮 Osaka Sangyo University, 人間環境学部, 教授 (00247876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 紀子 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (40332829)
高 正子 天理大学, 国際文化学部, 講師 (80441418)
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Keywords | 済州島 / 大阪 / 朝鮮 / 韓国 / 済州島4・3事件 / 在日朝鮮人 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、済州島出身者へのインタビュー調査を中心に、第2次大戦直後の時期の在阪朝鮮人の生活状況を復元することである。今年度はまず大阪にて、2009年6月に2名、8月に1名の方のインタビューを実施した。また今年度はとくに大阪から関東地方へ移動した方の追跡調査と現地調査に重点をおき、2009年7月に東京で3名の方にインタビューを実施し、川崎市市民ミュージアムでの映像資料調査など関連施設を訪問した。またそのほか東北地方と済州島でも調査を実施した。なお2010年1月には済州4・3研究所の研究員を大阪にお迎えし、研究交流を行った。インタビュー調査の成果は分担してテープ起こし、翻訳、編集などを行い、これまでに調査した2名の記録を研究代表者勤務先の学会誌に掲載した。今年度の調査を通じ、在日済州島出身者の戦後直後の渡航状況、大阪での生活状況について、さまざまな証言を収集することができた。とくに済州島から大阪を経て、関東地方、東北地方に移動していった方々の諸事情について伺う機会を得ることができ、済州島・大阪間に限定できない生活者の移動現象の一端を垣間見ることができた。この点は従来の研究成果ではあまり顧みられなかった現象であり、今後いっそうインタビュー調査を進めるとともに、文献調査などから事実関係を裏付ける必要があると思われる。
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Research Products
(9 results)